【配信技術ブログ】Vol.4 配信システム例 公開

PICK UP

前回Vol.3ではSwitcher Studio及び当店での設定例の説明をさせて頂きました。

今回は実際の当店システムについて説明させて頂きます。

【ARMADILLOにおけるシステム導入例】

簡単に当店システムを上記のような図にさせて頂きました。

以下にそれぞれの項目に付いて説明させて頂きます。

【カメラ】

当店カメラは通常3台です。
役割は①定点ロング②定点サイド③ハンディ/ズーム用の3つです。

こちらのカメラ割りは使用用途や準備出来る機材によっても大きく変わって参りますが、当店では比較的セッティングしやすく、以降お客様が入った状態でのライブでも組めるように上記のような構築となります。※5ポートのLANスイッチングハブだと、3カメしかでなかったのも理由の一つです。カメラ割りの詳しいお話は映像の専門家に聞いて頂くのがいいかもです・・・

上図にて、重要になるのがそれぞれのiOSデバイスで
「必ず充電しながら使用する事」そして「出来れば有線LAN接続する事」の2つです。

充電についてはLAN変換アダプタが電圧不足で給電されない&映像収録中にバッテリー切れになる為。
有線LAN接続についてはネットワークの安定面で見てです。

はじめから、ワイヤレスのみの使用しか考えない場合は、それぞれのネットワーク環境をお調べの上、テストして頂く事をお勧め致します。

【スイッチャー】

スイッチャーについても同様に給電&有線LAN接続をしながら使用して頂く事となりますが、ここで重要になるのはスイッチャーについては「有線LAN」に加えて「オーディオインターフェイス」を使用して頂く必要があります。

その為、Lightning→USB3.0/Lightning変換アダプタの後にANKERのUSB3.0ハブ(Ethernetポート付)をご使用頂いた上でオーディオインターフェイスを接続致します。

※アプリメーカー推奨は上記のオーディオインターフェイスを推奨なのですが、他にZOOMのオーディオインターフェイスを試しても問題なかったので、お持ちのオーディオインターフェイスを試されるのも有りだと思います。あくまでご自身の判断でテスト・使用をお願い致します。(電源付きなら尚、電圧が安定するかもです。)

【音声ルーティング】

続いて、音声システムについて。

・PAシステム

通常のPAシステムと変わり有りません。ミキサーの「MAIN ST OUT」を使用。
ただし、当店は箱のサイズが小さいので全ての楽器にマイクを置く訳ではなく、SR的にマイキングする事が多いです。その為、配信用の楽器マイクは別立てする場合が有ります。

・配信用音声

主役となる配信用の音声です。
基本的にはPA同様に「配信用音声」をミキシングしていくのですが、当店ではYAMAHA/MGP24xのミキサーにある「MATRIX OUT」を使う事で、店内のスピーカーバランスとは別で「配信音声用のバランス」でミキシングを行っています。

また、配信用の音声で重要になるのが「オーディエンスマイク」です。
配信用の音声にミキサーのラインアウトを取り込むだけでは無機質な音質になる事が多く、その場の臨場感・空気感をとらえる事が出来ません。
そうした空気感を作る為にも「オーディエンスマイク」を配信用に立ててミキシングします。

ですので、基本的には

「ミキサーLINE」+「オーディエンスマイクL/R」

をベースとして考え、そこに+α 必要な楽器マイク、MCマイクなどを「MATRIX OUT」を用いて会場スピーカーとは別バランスにてミキシングするという作業を行います。

・音声モニタリング

それぞれ異なるバランスでミキシングするのに各ソース/リターンをモニタリングする必要があります。当店では以下のソースをモニタリング出来るようにしています。

1、会場内スピーカーAFL
店内お客さまに届く会場内用の音声バランスチェック用

2、ステージモニターAFL
ステージ上の演奏者に届く音声バランスチェック用

3、配信音声用のMATRIX OUT AFL
配信用音声をミキシングする上で聴く事になるモニター。当店ではGROUP OUT1/2単体で収まるならこちらをミキサーのチャンネルフェーダーに立ち上げて、PFLで聴けるようにしております。

4、配信オーディオインターフェイスのモニター出力 PFL
Switcher Studioの音声を確認する為のモニター。こちらはオーディオインターフェイスBEHRINGER/UCA222のOUT PUTをミキサーのチャンネルフェーダーに立ち上げて、PFLで聴けるようにしております。

ここで重要なのが「既知のエラー」が存在しておりまして、このオーディオインターフェイスの物理音声出力の音声がダブリングしてしまうというエラーを確認しております。
その為、オーディオインターフェイスのヘッドフォンアウトやOUT PUTをミキサーに立ち上げると音声がダブリングして聞こえてしまいます。

ではなぜこのソースを準備するかというと、当店では配信の際のオープニングムービーにSwitcher StudioのアセットにビデオをインポートしてSwitcher Studio上でメディア再生を行っております。
その為、ビデオ内BGMの終了タイミングなどをはかるのにこのモニターソースを使用しています。
本来このダブがなければこのモニターソースを配信MIX用のモニターにするべきなのですが、恐らくアプリ内の遅延補正によってスルーパスされる音声と映像に合わせて遅延補正した音声の両方がきこえるようになってしまっているため、当店ではビデオソースなどのチェックのみで使用しています。

5、配信パソコン音声ソース PFL
こちらは配信プラットフォーム上で正しく音声が流れているかどうかを確認する為に、チャンネルフェーダーに立ち上げて、PFLで聴けるようにしております。
こちらも4同様、配信用MIXソースとしてモニタリング使用したいところですが、配信プラットフォームを経由すると流石に遅延量が大きいのと、当店ではプラットフォーム上の設定で配信を安定化させる為にわざと遅延量をおおきく取っています。

その為、こちらも「配信が止まっていないか?」「映像と音声がずれていないか?」などの簡易チェックの為に使用しております。

【ネットワーク】

iOSデバイス(カメラ/スイッチャー)は有線LAN接続です。
その為、LANスイッチングハブにて分岐してそれぞれのデバイスと接続する必要があります。

当店は入り口に「モデム」「ルーター」を構えていたため、そこから長めの有線LANケーブル(Cat6a)にてミキサー近くに伸ばしました。

スイッチングハブはポート数のうち1つをINPUTで使用します。
その為、5ポートの場合は4つがOUT用ポートとなり、当店だと

1、定点ロングカメラ
2、定点サイドカメラ
3、ハンディカメラ
4、スイッチャー
5、INPUTポート

となっております。(現在は遠隔セッション用にポート数を8にしてます。)

ネットワークセットアップをする上で重要になるのが、「ルーター側の設定」です。

当店でも導入初日に繋いですぐにチェックしたところ、スイッチングハブ〜各デバイス・PCにネットワーク接続できず困った事例があります。
結果的には、ルーター内の設定を変更してスイッチングハブを使用出来るようにしたのですが、このあたりは正直お使いのルーターによって設定が異なるのと、設定名の名称自体が違ってくると思いますので、今回は説明を割愛させて頂きます。

お困りの方は個別でお問い合わせ頂ければ、相談に乗れる範囲で情報共有出来ればと思います。

以上早足ではございますが、システムの説明をさせて頂きました。

重ねての説明になりますがあくまでも当店の音響・照明・映像配信をワンマンオペ用システム導入例です。

今ではBlackmagic、Rolandなど10万前後の4CHビデオスイッチャーがあったり、カメラも上を見なければかなりお手頃な価格で手に入ります。
逆に言い換えれば最低でもその位はかかるわけですし、恐らく配信用のパソコンも新調するなら50万以上は見ておいた方が良いです。

国や各自治体のライブ配信に対する助成などで「導入予算」と「人件費」が賄える店舗様は是非とも上記のようなワンランク上での配信機材を整えて頂くのが最良です。

当店もより良いクオリティで提供する為に機材追加や新調したい気持ちは山々です。

ですが、そこに予算をかけられない現実の中で少しでもより良い「音」と「映像」で「楽しい音楽による時間」をお届け出来ないかと日々戦っております。

もし当店同様の状況を戦うライブバー・ライブカフェ・ライブハウスさまなどがお近くにいらっしゃいましたら、こちらの記事や当店クラウドファンディングを拡散頂ければ幸いです。

このシステムが少しでもどなたかのお役にたてれば幸いでございます。

尚、上記あくまでも当店システム例を参考までにご紹介しております。
その動作保証迄をするものではございませんので、ご購入・システム構築につきましてはあくまでも店舗様毎の自己責任にてお願い致します

次回以降は、皆様からの反響を見た上で動画説明を行うか、ここでの記事更新を行うかどうか決めたいと思います。

最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。

【アルマジロ技術スタッフ】

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https://camp-fire.jp/projects/view/254796

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